喜びなさい、主は近い

キリストへの時間のトップページへ戻る

聖書の言葉

主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。あなたがたの広い心がすべての人に知られるようにしなさい。主はすぐ近くにおられます。

新約聖書 フィリピの信徒への手紙 4章4,5節

長谷部真によるメッセージ

ただ今お読みしたこの御言葉は、使徒パウロからフィリピの教会に宛てられた手紙の言葉です。使徒パウロは捕まった牢獄の中で、この手紙を書いたと言われています。一方フィリピの教会もまた、様々な試みに直面していました。フィリピの教会は、町外れの、小さな祈りの交わりから始まりました。使徒パウロはこの手紙を書いた時、フィリピの教会の兄弟姉妹、一人一人の顔を思い浮かべながら、励ましの言葉を綴ったことでしょう。しかし彼らの状況は、決して喜べるような状況ではありませんでした。しかしこの手紙には、「喜ぶ(χαιρω)」という言葉が多く使われています。この「喜ぶ」という言葉は「カリス(恵み)」から発した言葉です。神様を知ることを通して、私たちの内側に喜びが与えられる。信仰ゆえの戦いの中にいた彼らは、小さな祈りの交わりの中で、共に祈り合い、支え合い、励ましあったのです。

私は子供の頃、テレビ番組を見るのが好きでした。世界名作劇場の「ポリアンナ物語」の中で、主人公ポリアンナが、生活の中で「良かった探し」をしながら歩む。その日の良かった出来事を数えながら、喜んで生きる、そのポジティブな生き方が印象的でした。神様は必ず、日々の歩みに多くの「喜び」を与えてくださる。喜びを数えれば、私の歩みや思いも明るくなる。そう思って、ポリアンナの「良かった探し」を真似してみたことがありました。しかし、中々上手くいきませんでした。良かったことを探そうとすればするほど、目の前の試みや苦しみが目に映り、心から喜ぶことが出来ませんでした。試みや苦しみの中にある時、私たちの心は不安や恐れで満たされるものです。不安や恐れは私たちの心の中で膨らみ、平安は無くなります。しかしそのように思い悩む私たちに、イエス様はマタイによる福音書の中で、「何事にも思い悩むな」と教えられました。イエス様は、不安の中にある私たちの顔を上げてくださいます。そして空の鳥や野の花が、主なる神様が御手の中で、私たちを生かしてくださる現実を示してくださいました。先ほどお読みした御言葉で使徒パウロは、私たちの真の喜びがどこにあるかを教えています。それは「主はすぐ近くにおられます」という勧めの言葉です。主なる神様がすぐそばにおられる、それこそが、パウロやフィリピ教会の人々への励ましでした。

今日からまた新しい一週間が始まります。皆様それぞれの歩みの中で、試みに覚えることがあるかもしれません。心や身体の苦しみ、疲れを覚えておられる方がいるかもしれません。今この時、悲しみや苦しみを覚えておられる方がいらっしゃるかもしれません。手放しで「喜ぶ」ことの難しい私たちの現実があります。しかし私たちの歩みの中で、主なる神様を知ることで、私たちは真の喜びが与えられます。「喜びなさい、主は近い。」新しい一週の歩みに、主なる神様の祝福が豊かにありますように。

関連する番組