静まりを楽しむ神様
金主恵
- 板宿教会 定住伝道者
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朝早くまだ暗いうちに、イエスは起きて、人里離れた所へ出て行き、そこで祈っておられた。
新約聖書 マルコによる福音書 1章35節
神戸改革派神学校を卒業し、板宿教会に定住伝道者として赴任してから1年3か月が経ちました。同時に人生で初めての一人暮らしをして、1年3か月が経ちました。ちょうど去年、ある先生に「一人でいるのが寂しい時がある」と相談したことがあります。私は、「人」と接することが大好きで、人から元気をもらいます。しかし、普段の生活では一人でいる時が多く、話すことも無く、繰り返しの日々に対して元気もなければ、楽しくもありませんでした。何かと楽しみを見つけようとしますが、なかなか保つことができません。それに思い悩んでいた私は、思い切って先生に相談してみました。すると、先生はこのように言ってくれました。「確かに、一人でいるのは時に寂しいよね。でもね、僕はこう考えているんだ。一人の時間は、神様、イエス様とデートする時間だ!ってね。結婚したら一人の時間も珍しくなるしね。だから、主恵さんの今の時間は、神様とずっとデートしているんだよ、楽しむと良いよ。御言葉を読んで、祈ってみたらどうかな。」
この言葉に私はとても励まされました。なぜなら、“いつも共におられる主イエス”、“インマヌエルなる主イエス”を先生の証を通して味わうことができたからです。この言葉を聞いてから私の日々の生活は180度変わりました。「一人でいる=寂しい」という消極的な考え、ネガティブな考えから積極的な考え、ポジティブな考えに変えられたからです。一人でいるのではない。いつも共におられる主イエスと一対一でのデートの時間だ。このように考えてから、一日の始まりが大きく変わりました。「あああ・・今日も忙しい。大変だ。」という消極的な始まりではなく、「今日も神様とデートだ。今日という日を与えられた神様とどんな一日を過ごそうかな、いや、神様はどんな一日を用意してくださっているのかな。今日も楽しみながら頑張ろう」とワクワクする期待で胸いっぱいになる積極的な始まりになりました。神様がくださったラブレターである聖書の御言葉に聞き、祈る日々が本当に楽しくなりました。なぜなら、それもデートの時間だからです。神様の御言葉を聞き、神様からの平安で心満たされ、歩んで行く日々は本当に違います。
今日お読みしました御言葉は、「一人の時間」が鍵になります。「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」、つまり「もう責任をあなたが担う必要はない。神様中心に生きなさい。神様に最終責任を任せ、頼り、共に歩んでいきなさい」という言葉を持って主イエスは宣教活動を始められました。主イエスの宣教活動は、本当に忙しいひと時でした。ガリラヤ地方で4人の弟子を迎え、その地方にあるカファルナウムという町で汚れた霊に取りつかれた男をいやし、日が沈んだ夕方に多くの病人をいやされました。主イエスは、本当に休む間もなく、とても忙しいひと時を過ごします。では、ゆっくり眠られるかな、と思いきや主イエスは朝早く、まだ暗いうちに起きられます。どれだけ早いかと言いますと、午前3時~6時の間です。太陽も昇っていない朝方に主イエスは一人の時間を過ごされました。弟子たち皆眠っているのだから、そこで一人の時間を過ごすことも可能であったでしょう。しかし、わざわざ人のいない場所、もっと詳しく言えば荒れ野に行かれたのです。主イエスが、わざわざ人のいない場所に行かれた理由は、文字通りに人々を避け、邪魔されないためです。主イエスも神様とのデートの時間を楽しむため一人の時間を持ちました。主イエスの祈りは、「えっへん。私はこんなに神様、あなたを敬い慎んでいます。」という心、そして「私を見倣え。こんなすごい私を見倣え。」と見下すような心、自分を高める行動を主張したものではありません。その祈りは、神様と一対一で親密な交わりを持つことを目的にしています。主イエスは大きな働きをなさる時、まず一旦神様の御前に行って、一対一の時間、神様との深い交わりである祈る時間を持たれます。いや、大きな出来事がある時にだけではなく、習慣的に一対一の時間を持ち、デートの時間を楽しまれました。なぜなら神様から必要な助け、力、励ましを頂くためです。
私たち一人一人も主イエスに招かれています。願わくは、教会という一か所に留まって皆で毎日過ごし、神様を礼拝するなら楽しいと思います。しかし、私たちは必ず毎週それぞれの場所へ派遣されて行きます。それは、私たちが主イエスの子どもだからです。主イエスが一つの場所に留まらなかったように、神様は私たちを日々それぞれの場所へ派遣されます。それは神の国の建設のためです。私たち一人一人を通して宣教するためです。派遣されたところは、ただ私に任された場所です。私を通して作られた関係性、隣人がいます。家庭、学校、職場どの場所にあっても私にしか結べない人間関係があります。神様は、それさえも用いて、より多くの人が救われるように私たちを用いられます。神様は私たちを神の国建設の一員として用いられます。大切なことは、自分の力ですることではありません。焦る必要がありません。上手くできない自分を責める必要もありません。神様が、私を通してなさることだからです。私たちがすべきことは、神様とのデートです。神様と一対一の時間を持ち、祈ることです。人里離れた場所、静かなひと時に神様の御言葉に聞き、祈る。そのとき、神様は私に必要な全てを満たし、ご自身の栄光のために用いられます。今週も神様とのデートを楽しむ私たちとなりますように。