父親の眼差し

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聖書の言葉

この大祭司は、わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯されなかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです。

新約聖書 ヘブライ人への手紙 4章15節

山中恵一によるメッセージ

わたしの放送回では、父親の眼差しというシリーズで、お話しをさせてもらっています。子育て中の父親目線で味わう聖書の恵みをごいっしょできたら、と思っています。

うちにはふたりの子どもがいるのですが、上の息子はこの春から、幼稚園に通う事となりました。下の娘は、まだ1歳になったばかりで、まだしばらく、母親といっしょの日が続きそうです。息子もついに幼稚園児かぁ、と子供の成長の速さをしみじみ感じています。しかし、子供の成長とは、ただ歳を取る、というものでありません。年齢と共に、心も大きく変化しようとしているのをそばにいて感じます。そんな息子の最近の課題は、「気持ちを切り替える」ということです。幼稚園に入れば、幼稚園の決めた時間のなかで生活しなくてはなりません。これまで、わが家ではなぁなぁにしてきたのですが、みんなといっしょにご飯を食べる、決まった時間になったら寝る、ということを彼におぼえてもらわなくてはいけなくなりました。そして、これは、息子にとって、とても大きな変化なんですね。ご飯を食べるために、楽しいことを中断することが、息子には苦痛です。夜にテンションが上がり過ぎて、寝室に移動する気持ちになれません。それでも、親の言うことに従おうとする思いもあるようで、何とか気持ちを切り替えようと、目に涙をためながら、毎日、自分の気持ちと闘っています。おもちゃを握りしめて、テレビのリモコンを指さして「ん~、ダメか~、ん~」と言って何とか、自分を納得させようと頑張っています。そして、私と妻も、彼が成長するために、どう接することが一番良いのか?何とか、彼の成長を助けることができないか?頭をひねりながら、「ん~、どうしたものか」と、試行錯誤の日々が続いています。

そんな中で育児書から教えられたことがありました。子供は成長するために親の助けを必要としますが、その助けには、2種類の助け方がある、ということです。それは「ヘルプ」と「サポート」という助け方です。ヘルプは、子供にできないことを親が代わってやってあげる、というものです。そして、サポートとは、子供ができるようになることを見込んで、できるまで見守り続ける、という助け方です。この両方が、子供が成長するためには必要なんですね。しかも、ヘルプとサポートのどちらで子供を助けるのか?その見極めを間違えると、子供には、悪い影響が出るそうです。ヘルプが必要な時期に、十分なヘルプを受けられないと、子供は、自分は人から大事にされていない、と感じて育つそうで、大人になった時、自分に自信がなくなったり、自分は世界から必要とされていない、といったネガティブな自己像を作り上げてしまうそうです。また、「サポート」という見守りを必要とする時期に、ヘルプされ続ける子供は、自立して生きることが難しいまま大人になってしまうそうです。ヘルプとサポート、この二つの助け方を、子供の成長や、その時々の課題に合わせて使い分けることが、子供の成長を助けるためのカギとなる、と言うんですね。

聖書もまた、私たちが、神様といっしょに生きていく一人前の人間となるために、助けを求めるように、と教えています。先ほどお読みした聖書箇所には「大祭司」という言葉がありましたが、これは、イエス様のことです。大祭司であるイエス様は、このような御方だ、と言われていました。「わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯されなかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様の試練に遭われた」。イエス様は、罪を犯さなかった点以外は、まったく人間と同じで、わたしたち人間の弱いところを知り尽くしてる御方だ、と言うんですね。このイエス様からの助けを頂くように、と聖書は教えます。「だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けを頂く」ように。子供の成長に合わせて、ヘルプやサポートが必要となるように、神様と生きていくための成長にも、「時宜にかなった助けられ方」がある、というんですね。

私は、息子のことがちゃんとわかっていなくて、彼の性格や能力を無視して、かかわってしまうことも多いのですが、イエス様は違います。私たちのことをあらゆる点で理解しておられる御方として、私たちの理想の助け手となってくださるんですね。私たちにはまったくどうにもならないことには、ヘルパーとして代わりになってくださり、わたしたちが身につけるべき点については、手を出したい思いをぐっと堪えて、いつでもヘルプできるよう身構えつつ、サポーターとして見守ってくださるんですね。イエス様は、私たちを熟知した御方として、私たちのできないことをしてくださり、そして、わたしたちにできることを広げていってくださいます。

このイエス様のヘルプとサポート受けるために、聖書はあなたをイエス様のもとへとお誘いしています。「時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか!」「恵みの座」とは、イエス様がいてくださるところ、のことですね。「神さまと生きていくなんてできるだろうか?」そんなあなたのヘルプに応えてくださる御方がいます。「神様が喜ばれるような毎日を過ごしたい」そんなあなたをサポートしてくださる御方がいます。あなたの能力、性格、環境、状況、すべてを分かったうえで、あなたの力になりたい、と願っておられるイエス・キリストという助け手が、あなたを待っておられます。ぜひ、このイエス・キリストの助けを頂いて、神様といっしょに生きるすばらしい人生へと、大胆に、勇気をもって踏み出して頂きたいと思います。

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