祝福された夫婦関係を目指して(1)

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聖書の言葉

こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。

旧約聖書 創世記 2章24節

川瀬弓弦によるメッセージ

川瀬:おはようございます。北神戸キリスト教会の川瀬弓弦です。

大西:おはようございます。滋賀摂理教会の大西良嗣です。

川瀬:今月は、4回にわたって、夫婦関係について話しをしたいと思います。大西先生の夫婦関係は良好ですか?

大西:いきなり、つっこんだ質問ですね!今は、良好です。

川瀬:「今は良好」ということは、以前は「良好ではなかった」ということですか?

大西:そ、そうですね。正直なところ、結婚当初はかなり苦労をしました。結婚して8年になりますが、今が一番良い関係になっていると思います。

川瀬:結婚当初は、どんな感じだったのですか?

大西:結婚当初ですか?私たち夫婦は、結婚して2ヵ月後に、牧師になるための学校に入学しました。その家族寮で新婚生活が始まったわけですが、その環境に問題がありました。

川瀬:そうですか?そんなに悪い環境だったのですか?

大西:新婚夫婦には過酷な環境でした。なんと、朝から晩まで一緒に過ごさなければならなかったんです。授業の時も一緒、授業の後、部屋で勉強するときも一緒です。

川瀬:それって、悪い環境ですか?新婚夫婦なら大喜びしそうな環境ですけど。

大西:確かに、わたしも結婚する前は、夫婦が朝から晩まで毎日一緒にいるなんて、理想的な環境だと思っていました。

けれども、まだお互いのことが分かっていない新婚夫婦が朝から晩まで一緒にいることは、決して楽なことではありませんでした。

川瀬:と言いますと?

大西:たとえば、こんなことがありました。

授業の後、二人で部屋にこもって一生懸命、勉強をしていました。多分、ギリシア語の宿題をしていたのだと思います。もちろん、宿題に取り組んでいるのですから、二人が言葉を交わすということはありませんよね。

ところが、妻がものすごく不満そうな、不満なだけでなく、落ち込んでいる様子で言うのです。「わたしたちって、会話のない夫婦なのね。」

川瀬:あはははは

大西:笑い事ではないですよ。

川瀬:でも、奥さんの気持ちは分かりますよ。女性は、結婚したらだんな様とずっと、24時間いっしょにいたいと思うけれど、女性にとって「いっしょにいる」というのは、「会話を楽しんで共感しあう」っていうことですから。

大西:どうも、そうらしいですね。今は、それが理解できるようになって来ましたが、そのころは、それがわかりませんでした。自分が感じていることと、相手が感じていることが違うという、男性と女性の感じ方の違いもあるということが、理解できていませんでした。

川瀬:そういう新婚当初の二人の関係から、どういうふうに今の良い関係に変わって行ったのですか?

大西:結婚前に、宣教師の先生から受けたプリマリタル・カウンセリング(結婚前カウンセリング)が役立ちました。夫婦としての歩みを始める前に、二人の関係を良好にするための準備をするものです。

そこで学んでいた根本的なことは、「神様が私たちを結び合わされた」「一体としようと選ばれたのだ」ということです。

そして、私たちは夫婦が一体となることができるように、いつも努力と工夫をしてゆく必要があるということでした。

川瀬:創世記2:24ですね。「こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。」

大西:神様は、二人が一体となるように男女を造られたわけですが、人間は罪を犯すようになりました。そのために、二人は結婚しても、自然に一体となる、ほうっておいても一体となる、というわけにはいかなくなりました。

川瀬:罪のために、お互いを思いやることができなかったり、相手のことを忍耐してあげることもできなくなったりしているわけですね。

大西:そのとおりだと思います。二人を一体にするのは、「互いに愛し合う」ということだと思いますが、要するに愛することができなくなっています。

川瀬:「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。」

大西:そうです。今、読んでくださった、コリントの信徒への手紙13章に書かれているような愛を、実践することができなくなっているのですね。

私たち夫婦も、お互いに愛を実践できていませんでした。「愛は礼を失せず」と言われていますが、妻に対してずいぶんと失礼なことをして来たと思います。

川瀬:どうやったら、これを実践することができますかねぇ。愛を実践しようとしても、なかなか難しいし、長続きしませんよねぇ。

大西:そうですねぇ。それが問題です。

けれども、イエス様は、私たちが一体になることができるように、祈ってくださっています。ヨハネ17:21です。

「父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。」

川瀬:イエス様が、十字架にかけられる前の夜、弟子たちの前で祈られた祈りですね。確かにイエス様は、イエス様を信じるすべての人が一つになれるように祈ってくださっていますね。

大西:「一つになる」というのは、「イエス様が私たちを愛されたように、私たちも互いに愛し合う」ということですから、夫婦が一つになる、夫婦が愛し合って一つになるためにも、イエス様が祈ってくださっているということになります。

川瀬:イエス様が祈ってくださっていると思うと、希望が出てきますね。

大西:私たち夫婦が、新婚当初よりも良い関係になることができているのは、イエス様が私たちのために祈ってくださっているからだと思います。

イエス様が祈ってくださっているから、夫婦が一体となることができるように、もう少し、愛する努力をしてみよう、愛する工夫をしてみようという気持ちにもなります。自分には足りないところがたくさんあって、「ダメだ、助けてください」と祈っていると、神様が思わぬ助けを与えてくださって驚かされることもあります。

川瀬:愛することができたときには、喜びもありますね。

大西:特に夫婦の場合は、そうですね。互いに愛し合うだけに、ラブラブの関係ですよ。

川瀬:ラブラブですか?

大西:そう、イエス様あってのラブラブです。

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