Way Maker

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聖書の言葉

そのころ、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で宣べ伝え、「悔い改めよ。天の国は近づいた』と言った。これは預言者イザヤによってこう言われている人である。『荒れ野で叫ぶ者の声がする。主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。」

新約聖書 マタイによる福音書 3章17,18節

國安光によるメッセージ

今年も待降節を迎えました。クリスマスまであと少しです。ラジオでこんなお話を耳にしました。今年こそはクリスマスを楽しみたい!という人が増えているそうです。去年はコロナで我慢してきたので、オンラインにせよ、誰かを会うにせよ、今年こそは楽しみたいと思う方がたくさんいるというのです。

クリスマスをどう楽しむか、それは人それぞれだと思いますけれども、そのためにいろいろな準備が必要です。食事を楽しみたければ、食材を探すでしょう。プレゼントを渡したい方は、贈り物を選ぶでしょう。クリスマスカードを送られる方は、カードを選んだり、カードを作る材料を準備するでしょう。

どれも大切ですけれども、クリスマスを本当に楽しみたいなら、心の備えも大切です。クリスマスは神の子、救い主イエス・キリストがお生まれになったことをお祝いする日です。どうして救い主の誕生をお祝いするのでしょうか?そもそもなぜ救い主はクリスマスにお生まれになったのでしょうか、そのことに心を向けることができたら、クリスマスを本当の意味で楽しむことができると思います。

そのためには、私たちは神に心を整えたいと思います。心を誰か友達や、家族や、恋人など大切な人に向けることも大切ですけれども、それよりも何よりもクリスマスを与えてくださった神に心を向けること。目には見えない、しかし生きておられ、私たちの命も死も、すべてを支配しておられる神が共におられる、ここに心を向けていくことです。

洗礼者ヨハネは言いました。「悔い改めよ。天の国は近づいた。」悔い改めは、心を神の方へと整えること。天の国、これは神が主イエス・キリストよって与えてくださる救いの恵みです。なぜ神の方へ心を向けるのか、それは神の救いが近づいてきてくださったから、神の子であり、救い主であられるイエスが人として生まれてくださった、そうやって近づいてきてくださったのです。あるかないかわからないような救いではありません。肉をとって、私たち人間とともに歩んでくださる救い主、確かにある救いに心を向けていくのです。

心の向きを変えることを、心を整えるということもできます。それは主の道を整える、と言い換えることもできます。道とは、道路のことだけではなくて、聖書ではわたしたちの生き方をあらわします。私はかつて剣道をやっていました。よく剣道の先生が、剣道は剣の道だ、生き方だ、と言って、剣の道を究めるために、厳しい稽古を積むのだ、と言っていました。道とは、生き方です。

そういう意味で、年の瀬が近づいているクリスマスの時期に、人生の道を整えることは大切だと思います。年末になるとあちこちで道路整備が行われます。道はだんだんと荒れて、凸凹してくるんです。道を整えること、事故が起きないように、安心して通れるように道を整えることが必要です。そのように私たちの生き方も、一年の歩みの中で凸凹してくるのではないかと思います。ですので、私たちの人生・生き方も、道路整備が必要です。ただ、道路だったら、舗装すれば大丈夫です。私たちの生き方は、道路よりも複雑で、やっかいかもしれません。

最近、Way Makerという一曲の歌を知りました。日本語で「道をつくられる方」という歌で、最近、海外で話題になっている曲です。大雑把ですが、歌詞を紹介すると、

神よ、あなたは私たちの中にいて働いておられます。わたしはあなたをほめたたえます。

あなたはこの場所で働いておられます。わたしはあなたをほめたたえます。

暗闇の中の光、それが神であるあなたです。

あなたがわたしの心を整えられる。わたしはあなたをほめたたえます。

神が生きておられ、わたしの道を整えてくださる。この歌に心惹かれました。私たちが自分の道をつくるのではない、自分で自分の道を整えるのではない、神が凸凹のわたしの道を整えてくださる・・・。確かに私たちは自分で生き方を整えたい、と思ってがんばってもなかなかできるものではありません。神が整えてくださるように、祈ることからはじめたいと思います。

私たちは、クリスマスを本当に楽しみたい、という思いを持っていると思いますけれども、本当に心を神に向けることができるように、そして、神に向かって、私たちの道が・生き方が整えられるように、Way Makerであられる神に祈りましょう。神に信頼しながら、道を整えられ、道を与えられ、喜びの中でクリスマスを迎えられますように。

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