わたしが示す地に行きなさい

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聖書の言葉

主はアブラムに言われた。

「あなたは生まれ故郷

父の家を離れて

わたしが示す地に行きなさい。

わたしはあなたを大いなる国民にし

あなたを祝福し、あなたの名を高める

祝福の源となるように。」

旧約聖書 創世記 12章1,2節

金昭貞によるメッセージ

赤石:ソジョン先生は、神戸改革派神学校に来られる前から、日本との関わりがあったと聞いていますが、そのことを、順を追って教えてくださいますか。

ソジョン:私は韓国の大学で日本語を専攻しましたが、それにはいきさつがありました。もともと私は保育士になろうと思って、まず3つの大学の保育科に願書を出しました。しかし、4つ目の願書を出しに行った時、たどり着いた保育科の窓口には、あまりにもたくさんの人が並んでいました。ところが、隣の窓口には待っている人が誰もいませんでした。私はすごく疲れたし、もう、すでに出した3箇所の保育科の中で一つは受かるだろうと思い、とっさに志願学科を書き直して隣の窓口に願書を出しました。そこが、日本語通訳科でした。結局、3つの保育科は全部落ちてしまい、日本語通訳科だけ受かって、私は仕方なく日本語を専攻するようになったのです。最初は、願っていた道が閉ざされて、落ち込みましたが、日本語の勉強は一生懸命にしました。そういうなか、思いがけず、北九州にある西南女学院で交換留学生として勉強する機会も与えられました。大学卒業後は、韓国の貿易会社に勤め、よく出張で東京の方へ出かけました。このように、20代からずっと日本との関わりがありました。日本語を勉強したのはこういういきさつからでしたが、今、振り返ってみますと、全てが神様のご計画の中にあったなあと思っています。

赤石:日本語の学びから始まったんですね。日本にはいつから滞在して働かれるようになったのですか?

ソジョン:12年前の、2007年9月に、韓国のソウルから来日しました。最初の1年半間は、大阪にあるJ-Houseという教会でスタッフとして働きました。J-House教会は、青年だけで150名ぐらい集まる教会ですが、私は毎週、関学、関大、府大、外大などに行って、キャンパス伝道をしました。そういう中、聖書や神学の知識に乏しい自分に気づき、2009年度に、神戸改革派神学校に入学しました。日本語で神学を学ぶことは簡単ではありませんでしたが、日本の神学、とりわけ、改革派神学を学ぶことができたことに感謝しています。卒業後は、丸6年、神戸市須磨区にある、板宿教会で伝道師として働かせていただきました。主な働きは、日曜学校、韓国教会との交流、韓国語教室などでした。今、日本と韓国の関係がよくなくて非常に残念ですが、日本人と韓国人は、どの国よりもよく合うと思います。板宿教会の方々が韓国教会と交流される様子を見て、神様は、日本と韓国が赦し合い、愛し合うことを喜んでおられる、ということを学ばされました。

赤石:板宿教会でよい働きをしてくださっていて、ずっと続けてくださるのだと思っていましたが、変わられましたね。今のお働きについて教えてください。

ソジョン:そうですね。今年から、神戸改革派神学校で、ギリシア語を教えています。日本語でギリシア語を教えることは簡単ではありませんが、新約聖書を原語で読めるという楽しさを学生たちに伝えようと努力しています。また、主日には無牧の教会で説教奉仕をさせていただいています。

赤石:このような働きに就くようになるまでに、神さまからのどんな呼びかけがあったと思われますか。

ソジョン:もともと、私は日本の宣教師になるつもりもまったくありませんでした。いろんな理由がありましたが、何よりも私には宣教師になるような資格がないと思っていました。しかし、創世記12章1節の「主はアブラムに言われた。『あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい』」という御言葉で日本宣教を決断するようになりました。それは、神様は、「アブラハム」が、まだ「アブラム」という名前だった時、彼を呼んでくださったことに気づいたからです。つまり、神様はアブラハムが、まだ、未熟なアブラムの時、資格も能力もないアブラムを選んでくださったわけですね。同じく、私には宣教師になれるようないかなる資格も、能力もありませんでしたが、神様が「アブラム」を選び、「アブラハム」にしてくださったように、私もそのように訓練してくださる、祝福の源にしてくださる、という確信をいただき、日本宣教をするようになりました。

赤石:ソジョン先生をそういうふうに呼んでくださった神さまのことを日本の方々に伝えるために、賛美歌を一つご紹介くださいますか。

ソジョン:ただ一人(오직 예수님, Only Jesus) という歌を紹介したいと思います。実は、この歌は韓国の賛美ではなく、富田満という方が作った日本の曲です。しかし、日本ではあんまり歌われてないので、この曲を紹介したいです。

赤石:もともと日本の曲なのですね。調べてみると、新改訳聖書の詩編73編25節がもとになっているようですね。わたしがその歌詞を読んでみましょう。

天ではあなたの他に、誰をも持つことがない。

地上ではあなたの他に、誰をも望みはしない。

ただひとり、ただひとり

あなたこそ我が主、わたしの神

たたえます。私のためになされた御業を

ソジョン先生、韓国語の歌詞を読んでくださいますか。

ソジョン:

하늘 위에 주님 한 분밖에는

그 누구도 사모할 자 없다네

이땅 위에 주님 한 분밖에는

그 누구도 의지할 자 없다네

오직 예수님 오직 예수님

예수님만이 나의 주 또 나의 하나님

다 드립니다 주의 영광 위하여

내게 있는 모든 것을

赤石:その中の一文を覚えたいのですが、教えてくださいますか?

ソジョン:はい。「ただひとり、ただひとりあなたこそ我が主、わたしの神」のところです。

「ただひとり」は、韓国語では「ただイエス様」と訳しています。 「오직 예수님 오직 예수님」です。

「あなたこそ我が主は」は、「イエス様こそ我が主」と訳しています。「예수님만이 나의 주」です。

「わたしの神」はそのままで、「나의 하나님」です。

最初からお読みいたします。「오직 예수님 오직 예수님 예수님만이 나의 주 또 나의 하나님」。

赤石:ありがとうございました。それではここで、賛美歌「ただ一人」をお聞きください。

♪ただひとり(途中まで)

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