イエスの晩餐会

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聖書の言葉

わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。わたしの肉はまことの食べ物、わたしの血はまことの飲み物だからである。

新約聖書 ヨハネによる福音書 6章54節

宮﨑契一によるメッセージ

私は今年の正月に何本かの映画を見ていたのですけれども、その中の一つに「バベットの晩餐会」という映画がありました。30年ほど前のデンマークの映画です。

舞台は19世紀のデンマークの片田舎です。ある教会の牧師の家に二人の娘がいました。この二人の娘は、とても美しくて、教会で歌う歌声も美しいものでした。二人は、父親である牧師に仕えて、とても質素で貧しい生活をしていました。

その村をいろいろな人たちが訪れます。ある時は、一人のフランスの兵士がそこを訪れました。またある時は、これもフランス人の有名な歌手がそこを訪れました。そして、彼らはそれぞれに、美しい、二人の娘たちに好意を抱きます。しかし、二人の娘たちが彼らと結婚する、ということはありませんでした。彼女たちは、あくまでも自分の父親に仕える、という道を選びます。

そんなある日、今度はフランス人のバベットという女性が、村に二人を尋ねてやって来ました。彼女はフランスの革命の中で自分の夫と子供を失った人でした。財産も持ち物も何も無い、その中で、彼女は、知り合いに紹介されて、この二人の女性を訪れたのです。そして、自分をここに置いてほしい、このように懇願しました。

この二人の女性も貧しい生活をしていたのですけれども、このままでは、この人は行き場を失ってしまう、その中で、二人はバベットという女性を引き取ることになりました。

そんなある日、亡くなった牧師の生誕百年を記念して、ささやかな晩餐会をやろう、こういうことになりました。また、ちょうど同じ時に、バベットが手にした宝くじが大当たりになって、彼女は一万フラン、という多額のお金を手にすることになりました。そして、バベットは、その全てのお金をこの晩餐会のために使って、自分に料理を作らせてほしい、このことを二人に願い出たのです。

いつも村の人たちが食べていたのは、質素で、あまりおいしいとは言えないものでした。しかし、その日出てきたのは、超豪華なフランス料理です。このバベットは、パリの一流のレストランで働いていたシェフでした。最初は村の人たちも、自分たちが見たことも食べたことも無いものを前に警戒をしました。けれども、最後は本当に心からこの食事を喜ぶようになります。そして、以前は、激しくけんかをしたり、相手をなじったり、いがみ合っていた人たちが、その食卓で互いを受け入れ合うようになっていくのです。

この「バベットの晩餐会」という映画を見て、一つのことを思いました。それは、聖書に書かれているイエス・キリストの晩餐、ということです。バベットが、一万フラン、という大金を全て使って、この豪華な晩餐会をしたように、イエス・キリストがその命を捨てて、他でもない私たち一人一人を招いておられる晩餐がある、そのことを皆さんと共に覚えることができればと思うのです。

レオナルド・ダ・ヴィンチが「最後の晩餐」という有名な絵を描きました。あれも、イエス・キリストの晩餐会に12人の弟子たちが招かれたものです。しかし、それは十二人だけではないということです。イエス・キリストが主催し、御自身の命を捨てて、私たち一人一人を招かれる晩餐、食卓です。

この聖書に出てくるイエスの最後の晩餐には、映画に出てきたような豪華なフランス料理は出てきません。でも、それ以上のものがあります。それは、私たちの生き方を変えて、私たちを本当に満たす食卓です。この世の豪華なものや高価なもの以上のものが、この晩餐では差し出されます。それは、イエス・キリストが十字架上で献げられた御自身の肉と血です。このキリストを私のために死んだ方として受け取るという食事、十字架のイエスを信じ受け入れる中での食事です。

聖書の中でイエスは、十字架で献げた御自分の肉をパンとして、また流された血をぶどう酒として、あなたたちは受け取って、食べなさい。そして、十字架のわたしを記念しなさい、覚えなさい、と言われました。そしてイエスは、わたしのパンを食べなさい、わたしの杯を飲みなさい、とこの食卓に一人一人を招いておられます。

イエスは、私たちの中にある罪と咎、その全ての苦しみを御自身が背負って十字架上で死んでくださいました。私のために犠牲となられ死んでくださった方がおられる、これを知ることには、それまでにはない深い喜びがあります。これによって自分は満たされた、という思いのあるものです。その人の生き方を変えるものです。このイエスを記念する晩餐、食卓は、教会で祝われています。どうぞ、あなたも、教会に行っていただき、イエスを信じ受け取っていただき、味わっていただきたいと思います。最後に聖書にあるイエスの言葉をお読みします。

わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。わたしの肉はまことの食べ物、わたしの血はまことの飲み物だからである。

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