AKB48における神②

「あなたがたは新たに生まれねばならない」とあなたに言ったことに、驚いてはならない。風は思いのままに吹く。
新約聖書 ヨハネによる福音書 3章7~8節
不思議なつながりの聖書の文章です。「あなたがたは新たに生まれなければならない」ということと「風は思いのままに吹く」ということのつながりがよくわからない感じですが、今朝はそれを別々に、AKBの歌で聞いてみましょう。
「風は吹いている」。
♪音楽
風は命の息吹なのですね。この命の息吹に吹かれて「私は強く生きていく。たったひとつレンガを積むことから始めようか」と思う、そんな歌です。
それでは「新たに生まれる」というのはどういうことなのでしょうか。AKBはこれを英語で、We can be reborn、僕らは新たに生まれることができる、all the time、いつでも、と歌っています。聞き取ってみてください。
♪音楽
もう一度。
♪音楽
聞き取れましたか。つなげると…
♪音楽
「古いページは破り捨てろ。さあ始めようぜ。僕らは新たに生まれることができる」。そこにあるメッセージはこうです。「僕らは生きているのか。わかったふりして、知ったかぶりで、命を無駄にしてないか」。聞いてみましょう。
♪音楽
僕らは生きているのか、わかったふりして、しったかぶりで、命を無駄にしてないか、こういう問題意識があるから、新たに生まれなければならない、新たに生まれることができるのだと歌っているのですね。そしてこれは聖書に書いてあるとおりだといっていいと思います。
この歌は締めくくりはこうです。「見たことのない光が差すよ。今が時だ。」
♪音楽
見たことのない光が差すよ。今が時だ。君は生まれ変わったビギナーだ。
こういう「君は新しく生まれることができる」とか「命の息吹・風は吹いている」という、聖書のメッセージのような歌で、東北の被災地コンサートを続けていたAKBですが、そのときの握手会で去年、ある事件が起こってしまいました。誰でもいいから殺してみたかったという若者が刃物を持って握手会にやってきて、メンバーの川栄李奈と入山杏奈に斬りかかるという事件です。このひどい事件の何ヶ月かあとに、初めて姿を見せたときの川栄が驚くべきことを語っています。聞いてみましょう。
♪音声
神さまがこんな自分に活を入れてくれたのだ、そう思ったら自然とやる気が出てきたというのです。AKBは歌で神さまのことを歌っているだけではなくて、こんなひどい体験を神さまで理解しようとするメンタリティーをもっているのですね。ですから、私たちがAKBの歌を聞くときに、その歌がメンバーの心の言葉をも形作っていることを忘れないようにしたいと思います。
こんなふうに神さまに思いを向けて試練を乗り越えた川栄ですが、その一年後の今年になって、こういう発表がありました。
♪音声
こういって川栄は卒業しました。殺されかかった恐怖を体は忘れることができなかったのですね。このような理不尽な暴力によってやめなければならないところにまで追い込まれてしまって、どれほど無念なことだったかと思います。しかしそれでも、神さまがこんな自分に活を入れてくれたのだと思ったら自然とやる気が出てきたというあの体験は真実ですし、そういう神さまとの関係をもっている川栄を、神さまはこれからも必ず、立ち上がらせてくださると思います。風は未来へと吹いていると歌ったとおり、それでも私は強く生きていくと歌ったとおりの思いに、神さまは川栄をしてくださると思います。私たちをもしてくださるはずです。それが神さまだからです。
古い頁は破り捨てろ。さあ始めようぜ。僕らは新たに生まれ変われる。これは聖書そのもののメッセージです。
♪音楽