あなたの心を守りなさい

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聖書の言葉

何を守るよりも、自分の心を守れ。そこに命の源がある。

旧約聖書 箴言 4章23節

弓矢健児によるメッセージ

わたしたちは自分の体を守るためにいろいろと気を配ります。しかし、心を守ることにどれだけ気を配っているでしょうか。体の健康のために、運動したり、栄養のある食べ物を食べたり、サプリメントを摂ったりと、現代人は様々な努力をします。しかし、心を守るために同じような努力が為されているかというと、どうもそうではないようです。

しかし、本日の聖書の言葉は、わたしたちに、「何を守るよりも、自分の心を守れ」と教えています。体を守ること、体を大切にすることはどうでもよい、というのではありません。それも大切です。しかし、聖書はそれ以上に守らなければならないものがある。それが心であると教えているのです。なぜならば、わたしたちの心には命の源があるからです。

皆さんは、「白バラ」という名前を聞いたことがあるでしょうか。「白バラ」というのは、戦前、ヒトラーのナチスが支配するドイツで、ナチスの独裁に抵抗した大学生のグループのことです。ご存知のように、ヒトラーはドイツ国民の圧倒的支持の下に権力を握りました。しかし、ヒトラーは権力を握ると、自分に反対する政党や人々を弾圧しました。ユダヤ人を迫害し、虐殺し、ついには戦争を始めました。白バラのメンバーであった大学生たちは、そうしたナチスの独裁政治や戦争に反対してビラを作成し、それを大学の構内などで配布したのです。

わたしは以前、この白バラのメンバーであった「ゾフィー・ショル」という女子学生のことを描いた映画を見ました。「白バラの祈り―ゾフィー・ショル、最後の日々―」という映画です。

ゾフィーは同じ白バラのメンバーであった兄と一緒にミュンヘン大学の構内でビラを配布していました。しかし、それが見つかり秘密警察に逮捕されてしまったのです。そして、何と逮捕からわずか五日後に裁判で死刑判決を受け、ギロチンで処刑されてしまいました。

逮捕された時、彼女はまだ21歳でした。しかし彼女は秘密警察による厳しい尋問にも関わらず、最後までナチスに屈することはありませんでした。

ナチスの尋問官はヒトラーの作った法律を盾に、彼女にナチスへの服従を強制しました。また共犯者を告発するよう脅しました。そして、もし彼女がヒトラーへの忠誠を約束し、共犯者の名前を告発するならば、彼女の罪を見逃すと持ちかけたのです。

しかし、彼女はそのような脅し対して、「ヒトラーの法律に従うのではなく、良心に従うべきである」と語ったのです。彼女にとって、人間の尊厳と自由を踏みにじるヒトラーの法律に従うことは、彼女の良心を否定することであったのです。それは彼女の心を殺すことに等しいことであったのです。だからこそ、彼女はナチスの尋問官の脅しに最後まで抵抗し、彼女の心を、良心を守り抜いたのです。

彼女は決して特別な女性ではありません。他の大学生と同じように弱さや不安を抱えた普通の女子学生でした。その彼女が、誰もがナチスの独裁政治に身をすくめ、口を閉ざしていた時代に心を守り抜いたのです。

そのような困難な時代の中で、彼女に最後まで心を守り抜く勇気を与えたものは何であったのか。何が彼女を支えたのか。実はそれが真の神への信仰であったのです。

神こそが、わたしたちの命の創造者です。神がわたしたち人間に心を、魂を与えてくださったのです。だからこそ、わたしたちは神から与えられた、命の源である心を守ることが大切なのです。そこに人間の尊厳があるのです。

イエス・キリストは新約聖書のマタイによる福音書10章28節でおっしゃいました。「体を殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい」

わたしたちはつい、自分の体を殺すことのできる者、傷つけることのできる者を恐れがちです。わたしたちはつい心でおかしいと感じていても、自分の体を守るために、長いものに巻かれてしまうことがあります。そういう弱さを誰もが抱えています。しかし、だからこそ、わたしたちは大切な心を守るために、神から力を与えられなければなりません。そして神は聖書の言葉を通して、あなたの心に勇気と力を与えようとなさっているのです。

あなたも、神から与えられた大切な心を守るために、そして命を守るために、聖書を通して、真の神に出会ってください。

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