『救い』とは何ですか?②

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聖書の言葉

永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。

新約聖書 ヨハネによる福音書 17章3節

坂井孝宏によるメッセージ

先週と今週の二回にわたって、聖書が示している、人間の救いとは何かということを、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと願って、話をさせていただいてます。

人間の救いとは何か、それは一言で言えば罪の赦しと永遠の救いであると、私は神学校の時に教わりました。今日は、その永遠の命についてお話させていただきます。

「永遠の命」のことを考える時に、どうしても思い出すエピソードがあります。それは昨年天に召された、一人の兄弟との思い出です。その方は、私がはじめて洗礼を授けさせていただいた方であり、また初めて葬儀をさせていただいた方ですので、本当に特別な思いをもっています。

特に思い出すのは、その方が洗礼をお受けになるまでにかかった時間のその長さです。本当に難産でした。教会に初めて来られてから、洗礼を受けると決めるまで、実に10年以上かかりました。

私が牧師になるはるか前から、ずっと礼拝に通い続けておられたそうですが、それでもなかなか決心がつかなかった。そういう方でしたが、私が一生懸命口説きまして、ようやく洗礼を受けるとお決めになられた。そして洗礼の為の学びが始まったわけですが、それからがまた大変でした。

本当に正直な方でしたから、これが分からんあれが分からん、確信が持てないといつもおっしゃる。その中でも特におっしゃっていたのが「永遠の命ということがよく分からん」ということでした。

当時、私は、こんな風に説明していたと思います。永遠の命というのは永遠の滅びの反対です。ただ永遠に長生きするというのではなくて、神様と共に生きる、人間本来の生きる喜びに満たされた命です。

そんな具合に、経験の少ない牧師が一生懸命伝えようとするのですけど、どうにも納得されない。頭では分かってる、でもその悦びがまだよく分からないとおっしゃる。ですから私も言葉を尽くして、その永遠の命の喜びといいますか、ご利益を説明しようとしたのですが、結局よく分からないままで洗礼をお迎えになったのではないかと想像します。

洗礼というのはゴールじゃなくてスタートですから、最初からすべてが分かるわけがないし、分からなくていいのですが、でもやっぱり自分自身力不足を覚えました。うまく伝えられなかった、それはなにより私自身がよく分かってなかったからだと思います。

でも私は、その兄弟の葬儀の時に、はじめて永遠の命の喜びというものが分かった気がしました。それはなにも難しいことではなかったのです。永遠の命とは、イエス・キリストを知ることでした。今日最初に読んだ御言葉にあった通りです。

「永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。」(ヨハネによる福音書17章3節)

それ以上でもないし、以下でもありません。それだけのこと、でもそれが何よりすばらしいことだったのだと、少しだけ分かったのです。

「知る」といっても、ただ知識として知るだけではありません。この「知る」という言葉は、「結ばれる」と言い換えていいような言葉です。イエスを自分のものとし、自分もイエスのものとされる。そのイエス様との深い命の交わりこそ永遠の命です。

主イエス・キリストは、御自分を信じる者を永遠に守り導き、決して離されることはありません。この結びつき。それ以上すばらしい恵みはないのです。それだけが、生きている時だけでなく、死ぬ時にもなお通用する、本当に唯一の慰めなのです。

生きている時には、私たちには色んな慰めや希望があるものです。でも死んでいく時にも、なお決して失われないで通用する慰めと希望は、他にありません。

イエス・キリストと強く強く結ばれて、決して離されることない、その慰めと光の中で私の愛した兄弟は生き、そして死んでいかれたのだと、徹夜で説教準備を、しながらふいに気付かされたのです。これはいくら言葉を尽くしてもうまく説明できませんし、実際まだ私にもよく分かっていないのですが、本物の宗教というのは、そういうものではないかとも思います。

たった5分で、救いとは何かを語ろうとすること自体が、どだい無理なんでしょうね。ただ今私が思うのは、その兄弟が永遠の命を得ることができて本当によかったということです。そして、自分にも同じ約束が与えられているということに、たまらない喜びを覚えています。

皆さんにも、この永遠の命への招きが与えられています。ヨハネによる福音書3章16節「神はその独り子をおあたえになったほどに世を愛された。独り子を信じる者が、一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」

この永遠の命の希望を、どうぞお受け取りください。

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