魂の空洞を満たす神

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聖書の言葉

涸れた谷に鹿が水を求めるように

神よ、わたしの魂はあなたを求める。

神に、命の神に、わたしの魂は渇く。

旧約聖書 詩編 42編2~3節

山中恵一によるメッセージ

「なにげない日常が、ある日、突然に色あせて見える。」そんな経験をしたことはないでしょうか?「普段、歩き慣れた道が、見慣れた食卓が、慣れ親しんだ人との会話が、色を失って感じる。なんだか無意味なものに感じる。」おそらく多くの方が、一度は味わったことのある感覚ではないかと思います。自分の人生、自分の命が空っぽに感じる瞬間というのを、私たちは知っています。

ある日、自分の魂が空洞となっていることに気が付く、そのきっかけは様々なことでしょう。大きな困難の中で「これまで自分の人生の大部分を占めていた大切なものを失ってしまった。」そんな理由があるかもしれません。挫折という壁にぶち当たり「自分の無力さを突きつけられ、自分の存在を見失ってしまう。」そんな出来事があるかもしれません。あるいは、忙しい毎日や、単調な毎日の繰り返しの中で「なにがきっかけだか自分でもわからない。しかし、目にする毎日に潤いがない、ということだけは言える」そんな方もおられるのではないか、と思います。理由はどうあれ、私たちの心というものは、何かに満たされることを強く望んでいます。

そして、私たちは心の渇きに促されて、色々なもので魂を潤そうとします。ある人にとっては「仕事」がそうでしょう。ある人にとっては「恋愛」がそれかもしれません。「買い物」「趣味」「習い事」私たちは人生に色々なものを詰め込んでいきます。

しかし、人の魂とは穴のあいた器のようなものではないでしょうか。詰め込んでも、詰め込んでも、心は干上がっていく。昨日までは満タンに感じていた心の充実も、ほうっておけばいつでも空っぽになってしまう。心が空っぽにならないように、自分が空っぽであることを感じないように、がらんどうの心を満たす何かを、あるいは魂の穴を塞ぐ何かを人はいつも求めているのだと思います。穴のあいた私たちの魂は、そこにいつでも空洞を抱えているのです。

聖書は、私たちの魂の渇きが、いったいどこから来る渇きであるのかを教えてくれています。「涸れた谷に鹿が水を求めるように神よ、わたしの魂はあなたを求める。神に命の神にわたしの魂は渇く。」

魂の潤いがこぼれないためには、穴に栓をしなくてはなりません。しかし、私たちの魂に空いている穴、その穴は思う以上に大きいのです。魂の穴とは、神様を失ってしまったことで空いている穴です。仕事も恋愛も、その穴の詰め物には小さすぎます。趣味や習い事も、この穴を塞ぐことはできません。わたしたちの魂が枯渇してしまう原因は、仕事が肌にあわないからではありません。恋愛をしないからではありません。札束がないからでも、健康がないからでもありません。自分の存在を根底から支える神様を確認できない。

神様の喪失感。これこそ、私たちの魂にぽっかりと空いた穴です。この、あまりにも大きな穴は、神様にしか塞ぐ事ができません。すべての人間が「命の神様に対して、魂が渇いている」のです。裏をかえせば、すべて魂には命の神様が必要であるということです。色を失った日常が鮮やかに輝くために、そこに神様との繋がりが必要です。自分の存在が無意味なものではなく、深い意味を与えられて満ち足りて潤うために、そこには神様との絆が必要です。もし、あなたの日常が色あせており、そこで虚無感や喪失感をおぼえるときに、あなたが神様を失っているのだとしたら、そのような魂の渇きを抱くことはまったく自然なことです。

しかし、こうした聖書の声に対して、生活の豊かさを、時代を挙げて追及している現代は「神などまやかしに過ぎない」と叫び、そして「人生の意味を神に求めるなんて不自然だ」こんな声を上げるかもしれません。しかし、人生の渇きを潤せることができるのは実際に、神様しかおられません。自分の人生に、もしも神様との絆がないのであれば、あなたがそこに虚無感を抱くことは、まったくもって自然なこと、至極当然のことなのです。

「水が飲みたい!喉が渇いた!」という心の声は、命を維持するために「このままでは命が危険であること」を自身に警告する体のサインです。もし、魂に渇く自分に気付いているのであれば、それは、神様からのあなたへのサインです。「このままではあなたの命が危険である!」神様はあなたの命に心を配られる方です。そして、神様は「わたしを求めるのであれば、ここにはあなたを満たす豊かさが十分に用意されている。あなたに必要な命を持っている、このわたしを求めなさい。」このように言われて、あなたが心を向けるのを心待ちにされている方です。もし、あなたの毎日が色あせて感じるのであれば、あなたの魂が渇きを覚えているのであれば、堂々と神様を求めて頂きたいと思います。かならず、神様はあなたの魂を満たしてくださいます。

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