聖書、信じられなかった。しかし・・・

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聖書の言葉

実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。[…]しかし、イスラエルについては、「わたしは、不従順で反抗する民に、一日中手を差し伸べた」と言っています。

新約聖書 ローマの信徒への手紙 10章17,21節

金昭貞によるメッセージ

私が初めて教会に行ったのは、小学校3年生の時でした。外で遊んでいる時、「ソジョン~、教会に行こう」と隣の家のおばあちゃんに声をかけられ、初めて教会に行きました。何も知らず出席した礼拝には、小学生30人ぐらいの「子ども聖歌隊」が、賛美を歌っていましたが、その姿に一目惚れしました。天使たちが歌っていると思っていたのです。その姿は、映画の一場面のように未だに覚えています。その次の週からさっそく聖歌隊に入れてもらった私は、歌を歌うことが楽しくて、ずっと教会に通い続けました。しかし、高学年になっても神様を信じませんでした。なぜなら、聖書が語っている話が全然、信じられなかったからです。聖書には、イエス・キリストが、五つのパンと二匹の魚で五千人を食べさせたり、死んだ人を生き返らせたりなど、イエス・キリストの御業について書いてありますが、全部、信じられない話ばかりでした。それで、聖書は、ギリシャ・ローマ神話のようなものだと思い込んでいました。

とりわけ、イエス・キリストが、私の罪のために十字架につけられ、亡くなられたという話は絶対、嘘だと思いました。イエス・キリストは、2000年前に、ユダヤ人のせいで亡くなられたのに、なぜ、今、生きている私の罪のため亡くなられたと言うのか、先生たちの話を受け入れることが出来ませんでした。むしろ、教会の先生たちはすごくいい人なのに嘘を信じていてかわいそうだなあと思いました。しかし、歌を歌うのが好きだったし、友達と遊ぶことが楽しかったので、毎週、日曜日は教会に行きました。

そういう中、中学生の頃、ある日、お兄さんの部屋で一つの本を見つけました。その本を全部読んだわけではなく、何かを探すため、本をパラパラとめくりましたが、そこに書いてある一つの文章をみて、私は聖書を神様の言葉として受け入れることができるようになりました。そこには「神の働きは、時間と空間を超越する」と書いてありました。私はびっくりしました。神様が時間と空間を超越して存在し、働くお方であるということは大きな衝撃でした。それによって、私は2000年前のイエス・キリストの十字架を、今の私の罪のための十字架として受け入れることができるようになりました。全然、信じられなかった聖書を神の言葉として信じるようになったのです。

今朝の御言葉であるローマの信徒への手紙10章17節は、「信仰は聞くことによる」。つまり、「キリストの言葉を聞くことによって始まる」と語ります。この手紙は、使徒であるパウロが、紀元後57年頃書いたものです。イエス・キリストが十字架の上で亡くなられてから、約25年くらい経った頃です。つまり、当時のユダヤ人はイエス・キリストと直接会ったわけですね。イエス・キリストが、五つのパンと二匹の魚で五千人を食べさせた時、その場にいた人もいるし、死んだラザロを生き返らせたことを目撃した人もいたでしょう。しかしながら、ユダヤ人はイエス・キリストを救い主として受け入れませんでした。イエス・キリストがなさったいろんな奇跡を直接見たり、キリストの言葉をライブで聞いたりしたにもかかわらず、イエス・キリストを信じることができなかったのです。直接会って、目で見たら、イエス・キリストを救い主として受け入れることができるはずなのに、そうでもありませんでした。なぜなら、人間の不信仰が、意図的にまたは分からずにイエス・キリストを拒むからです。私は、目に見えないから、ありえないことだから、自分の頭で理解できないからといって信じられないと言いましたが、それはいいわけで、私の「不信仰」のため、キリストの言葉を無視していたわけなのです。

しかし、神様は、このように不信仰で、不従順である私たちに、一日中手を差し伸べてくださっています。神様の御声を聞かせてくださるため、積極的に私たちを探し出してくださり、待ってくださいます。神様は、不従順で反抗していた私に手を差し伸べてくださり「神の働きは、時間と空間を超越する」という一つの文書で、聖書を神の言葉として受け入れることができるようにしてくださいました。同じく、神様は、皆様に一日中手を差し伸べてくださっています。まだ、積極的に聖書を読んでなかったり、聖書を読んでも意味が分からないため、閉じてしまったりしたなら、再び、聖書の言葉に耳を傾けてみませんか。近くの教会にいらっしゃって聖書の解き明かしを聞くこともいいと思います。あなたに一日中手を差し伸べてくださっている神様が、必ず御声を聞かせてくださいます。

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